こんにちは、ゆめメガネと申します!
皆さん、仮面ライダー作品にはメインのTVシリーズの他に小説版が存在しているのをご存じでしょうか。
先日、私が最も好きな仮面ライダーファイズの小説を初めて読み、小説版を読まないと気づけないことや驚きが沢山ありましたので、紹介したいと思います。
この記事は以下のような方におススメです。
- 小説版ファイズとTV版ファイズの関係について知りたい
- 小説版までは手が回らないけど、ざっくり概要を知りたい
- より深くファイズの世界を知り、楽しみたい
20周年記念の映画「パラダイス・リゲインド」も公開され、その人気が衰えることはないファイズ、ファイズ好きの方も、仮面ライダー好きの方も必見です。
それでは行きましょう!!Start up!!
小説 仮面ライダーファイズとは?
『小説 仮面ライダーファイズとは』、講談社から出版されている『講談社キャラクター文庫』というシリーズの仮面ライダーファイズを題材とした小説です。
単なるTV版のノベル化ではなく、完全書下ろしの公式小説という位置づけです。
仮面ライダーファイズの場合、主要キャラクターや中心となる設定は大きくは変わらないものの、
小説版独自の展開や結末となり、IFストーリーのような位置づけで楽しめます。
小説の作者はTV版の脚本を担当された『井上敏樹さん』です。
個人的な感想ですが、TV版とは異なるものの、間違いなくファイズとして物語であり、
こんな世界もあったかもしれないと思わせてくれる内容になっています。
小説版ファイズとTV版ファイズの大きな違い – ネタバレあり
TV版と小説版で異なる点は沢山あり、細かなものを上げればきりはないと思いますが、今回は筆者が小説を実際に読んで思わず声が出てしまうような衝撃的な違いについて一部紹介していきます。
すべては網羅しませんので、ほかの違いも気になるという方はぜひ小説版ファイズを読んでみてほしいです!!
【注意】ここからは、小説版のネタバレを一部含みます。
真理と木場は交際関係にある
小説版ファイズを読んでいて、一つ目の大きな驚きでした。
TV版では、真理が木場の誠実・真面目な性格に好意を寄せている描写はありますが、
実際に交際するまでには至ってません。
しかし小説版では、真理と木場はすでに恋人関係にあります。
そんな交際関係にある真理と木場ですが、付き合っているもののどこか心あらずな木場に対して、真理が木場を思う気持ちとの間で葛藤し、思い悩むといった描写があります。
そんな二人ですが、あるタイミングで木場がオルフェノクであることを真理が知り、
真理と木場の関係も大きく変化していきます。
また、20周年記念作品『パラダイス・リゲインド』ではTV版の木場の身投げシーンのオマージュで、真理が自分の身を投げる描写がありました。
二人は切っても切り離せない関係なのかもしれません。
巧はギターが上手い
ん?巧がギターが上手い?
それがどうしたと思った方もいると思いますが、小説版ファイズでは巧のギターの腕はあの海堂が認めるほどの腕前です。
『ギター』、『海堂』というキーワードでファイズ好きの方であればTV版での7,8話の海堂回が連想されるかと思います。
海堂がギターの申し子であり、手のけがを負ってしまい夢に破れ、夢に対して希望を持てていない、ここまでは大筋はTV版、小説版も変わらないです。
ただ小説版では、海堂のエピソード単体の深ぼりはありません。これは小説の構成としての都合もあると思います。
TV版では海堂は、母校の音大の後輩にかつての自分を重ね、『夢』についての考えを木場に話します。
小説版ではこの音大の後輩の役割として、巧が登場するわけです。
巧のギターの弾く姿を見た、海堂は夢について語ります。
『夢ってのは呪いと同じなんだ。呪いを解くためには夢を叶えるしかねぇ。それができない奴はずっとのろわれたままなんだ。』 海堂
TV版とリンクする部分はあるものの、TV版であったような海堂の発言に対となる巧の夢について言及するシーンはありません。
小説版のほうが、夢破れた人間の悲壮感、絶望みたいなものが色濃く出ているように感じます。
流星塾メンバー 木村沙耶の正体は…
ここからは小説版でも大きな衝撃となるであろう、ネタバレを多分に含みます。
自分の目で衝撃を味わいたい方はここで読むのをやめてください!!
それでも知りたいという方はこの先へどうぞ。
木村沙耶というとTV版にも同名のキャラクターが登場します。
TV版では、真理や草加と同じ流星塾のメンバーであり、デルタの変身者でもあります。
デルタのベルトを最初に花形より送られ、
変身してもベルトの力におぼれずその力を最大限に生かしていました。
その後、巧の人柄を信頼し、デルタのベルトを預けようとしていました。
最後は澤田(スパイダーオルフェノク)によって命を奪われてしまうという儚いキャラクターです。
TVの登場シーンは限られますが、一度見たことがある方であれば『木村沙耶』というキャラクターに悪い印象を持っている方は少ないと思います。
ではここから小説版の木村沙耶を見ていきます。
いきなり、結論ですが小説版の木村沙耶の正体はなんと
『ドラゴンオルフェノク』です!!!
!!!!????
TV版のイメージがある方は衝撃かと思います。筆者も読んでいて声が出たほどでした。
その正体も衝撃ですが、流星塾メンバーの里親を次々と殺害していた犯人という事実にも再度驚かされます。
ドラゴン・オルフェノクはTV版ではラッキー・クローバーの北崎が変化するオルフェノクでしたね。
小説版ではスマートブレインやラッキー・クローバーは登場しません。
よって北崎もいないわけですが、TV版ではあれほど強力だったドラゴンオルフェノクは、なんと木村沙耶が変化するオルフェノクでした。
小説版の木村沙耶は草加と付き合っていたり、あまりに濃すぎるキャラクターです。
ここでは触れませんが、小説版の木村沙耶に関してだととんでもないエピソードがまだあります。
気になる方は是非自分の目で確かめてみてください!
啓太郎と長田結花には子供がいる
はい、字面だけでなかなかインパクトあります。
啓太郎と長田結花といえば、TV版でも印象的に描かれています。
そして仮面ライダー史上最も切なく、辛すぎる展開といっても過言ではないラストを迎える二人です。
小説版もTV版とは異なるラストではあるものの、衝撃の展開が二人を待っています。
その一つともいえるのが、二人には子供がいるということです。
名前もあります。『勇介』といいます。
やはり小説版はTV版よりもかなり大人向けな描写もあるということを踏まえると、
二人に子供ができていたというのはあり得る展開かとは思います。
ただ、ん??と思った方がいるかと思います。
そう二人は人間とオルフェノクです。
人間とオルフェノクから生まれた子供はいったい何なのか、小説版の終盤の展開にもかかわる重要なテーマです。
二人の子、勇介は作中特別な力に目覚めます。そして彼は人間でもオルフェノクでもない何かとして描かれます。
小説版の最後のオチの部分にも関わるのでここまでにしますが、勇介の存在が物語を大きく動かしていきます。
彼の動向から目が離せません。
小説版ファイズの見どころ
筆者個人の感想にもなりますが、小説版ファイズは紛れもなくファイズの物語であると思います!!
TV版のストーリーや設定が好きという方には、抵抗がある描写もあるかもしれません。
ただし、私は読み終えたときに思ったのは、もし並行世界(パラレルワールド)なるものが本当にあるとしたらこれはまさしくファイズのパラレルストーリーだと感じました。
こういった世界もあったかもと思わされます。
TV版と同じく井上敏樹さんが書いているということもありますが、ひとつのファイズの世界・物語としておすすめできます!
そのうえで小説版ファイズの見どころを紹介。
大きく3つです!!
- そこには私たちの知ってるお馴染みのキャラクターたちがいるということ
- ファイズの世界観を壊すことなく小説独自の展開も楽しめる
- 最新作『パラダイス・リゲインド』にもつながる描写もアリ
原作がある映画やその逆の場合など、うーんちょっと自分が思ってたイメージと違うなということは結構あると思います。
ただこの小説版ファイズに関しては、大きくキャラクターのイメージは壊すことはありませんし、TV版と小説版のキャラクターは完全に同一キャラクターではないにしろ、相互にその人物をイメージしやすく物語に集中できます。
細かな設定に違いはあるものの、小説とTVで井上敏樹先生が描きたいファイズとしての軸がぶれてないからだと感じます。
また、私はTV版を見て、小説版を読むという流れでしたがTV版での描写をよりリアルに大人向けにした描写も多々あり、驚きが沢山ありました。
小さな子供もみるTV版と、そういった配慮をスキップできる小説版との違いもあると思います。
個人的にはTV版を見て、小説版を読むという流れのほうが楽しめると思います。
小説版から入りたいという方はそれはそれでありだとは思います笑
また20周年記念の最新映画『パラダイス・リゲインド』ともリンクする描写もみられます。
オルフェノクの頭の中に響く、殺人を駆り立てる声や小説版ではスマートブレインではありませんが、オルフェノクを駆逐しようとする団体の描写など映画とリンクする要素があります。
さいごに
今回はファイズの小説版とTV版との大きな違い・感想について語りました。
どちらもファイズの物語であり、どちらの良さもあると思っています。
ファイズをより楽しみたい、関連作品含めて隅々まで堪能したいという方にはうってつけの小説版だと思います。
是非これを機に小説版ファイズを読んで出さる方がいれば本望です。